水戸の高校受験(入試問題解説:数学)
水戸の高校受験(茨城県県立高校入試問題)の解法テクニック大公開(数学)
水戸一高進学実績No1の典和進学ゼミナールが茨城県県立高校入試問題に出題された数学の過去問の解説を行います。水戸一高の合格点を獲得するためには過去問を行い点数を確実に稼ぐことが必要になってきます。偏差値70になるためには、この学習は必須になります。随時問題と解説をアップしていきますので、傾向と対策の参考にしてください。過去問を徹底的に行うことが受験合格の近道です。数学は特にパターンを覚えることが大事です。どのような問題が、どのように出ているか参考にしてください。ここで回答のコツと問題を解いていく流れを体感することで偏差値70になることも、水戸一高合格も夢ではありません。
出題1:方程式文章
回答1:方程式文章
今年度の県立高校入試の結果が出ました。今回からは来年度の受験者に向けて、茨城県立高校入試問題の解法を考えていきます。平均点や正答率は6月にならないと県が公表しませんが、今年度の数学は平面図形の難易度が上がり、数量の問題は昨年同様、問題を読みこなすのに苦労させられた受験生が多かったと思われます。典和の塾生でも高得点(90点以上)を獲得するのは大変だったようです。上の問題は2018年度茨城県立高校入試問題3(2)で、解答は 315円です。方程式の文章題は、昨年度の解説でも最初に取り上げましたが、中学生にとって大切な問題の一つです。それは中学生の数学が目指していることが、身のまわりにある問題を数学で解きこなすことだからです。入試でもグラフの読み取りや、統計の問題が大問として出題され続けていることからもわかります。今年度の問題でも、不定数が今日と昨日の2種類登場します。ここで昨日のケーキの値段をxにしたなら、今日のケーキの値段をyではなくx-30とすることが正解率をアップさせるポイントとなります。連立方程式を解くのは時間がかかる割に正答率が高くありません。文字は一つで解くことが高い正答率を生みます。立式してみると、240(x-30)=200x+5400からx=315が導けます。今年度は答えに5円の端数が登場するので、自信をもって解かないと正解しているか不安になってしまいます。高得点を狙うならスピードと正確さを兼ね備えていないとなりません。そのために典和では講習会や土曜単科講座で多くの良問を解きこなす練習をしています。
その他の教科
国語 https://tenwa.club/kokugo/
算数 https://tenwa.club/suugaku/
理科 https://tenwa.club/rika/
社会 https://tenwa.club/syakai/
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出題1:方程式
回答1:方程式
方程式の文章題は中1・中2で時間をかけて学習してきた分野ですし、これからの実力テストでも必ず出題されます。まずこの問題の特徴は、不定数がA、B、Cの3種類あるということです。中2で学習した連立方程式を使いたいところですが、不定数が3つあると困ってしまいますよね。実は、茨城県の入試問題はXだけで立式できる問題がほとんどです。ですからCをXとして、ほかのA、BをXを使った文字式にしていきましょう。問題の中にA,B、Cの3種類のおもりの重さはA、B、Cの順に50gずつ重くなっていると書いてあることからBはX-50、するとAはX-50-50=X-100とすることができますね。こうすればDは120gと書いてあるので次のように立式できますね。
X-100+X-50+X+120=540
3X-30=540
X=190 Ans.190g
ポイントはYをできるだけ使わない事、求めたい不定数をXとすることです。
出題2:資料の整理 中央値
回答2:資料の整理 中央値
資料の整理は中1で学習してきた分野ですが、ここ最近、入試で必ず出題されるようになってきています。次の実力テストでも必ず出題されるでしょうから、今のうちにしっかり学習しておきたいですね。例として2017年度茨城県県立高校入試問題を使って解法のテクニックを説明していきます。下の問題が2017年度、大問7の(2)で出題された問題です。よく読んでみましょう。まず、解答は“水曜日の販売個数を71個に訂正した”となります。この問題の特徴は、弁当Cにおいて、6日間つまり偶数個の中央値を調べる問題であることです。この場合、個数の順に3番目と4番目の平均が中央値となります。表の平均が60個なので合計数は60×6=360個ですが訂正すると、60.5個が平均となるので合計は60.5×6=363個となり、どこかの曜日を3個訂正することになります。単純に考えれば、個数の順に土曜の56個か水曜の68個を訂正すれば良いのではと判断すると思いますが、土曜を59個に訂正しても中央値は(59+68)÷2=63.5個になってしまい、水曜を訂正しようとすると71個になり火曜と順番が変わってしまうことが受験生を混乱させる問題です。つまり、このような問題は数学の計算力より国語力のほうが物をいう問題ですね。では、対策はどのようにすれば良いかというと、中央値・最頻値・平均値といった代表値に関する問題をたくさん解くことが一番ですよね。特に平均値で大きな数を使うときには仮平均の使い方がカギになることが多いので、典和の講習会などで講師の授業をよく聞いてください。あと典和で茨城統一テストを受験することもよい対策になると思います。
出題3:2次方程式
回答3:2次方程式
2次方程式は茨城県の公立高校入試では毎年大問2で出題されています。平成23年度入試以降は解の公式を使う問題が出題されています。確かに解の公式を暗記してしまえば2次方程式は解けることになっています。では、公式を暗記しさえすればいいのかを考えるために、2017年度茨城県県立高校入試問題を使って説明していきます。下の問題が2017年度、大問2の(3)で出題された問題です。まず、解はx=-4±√10で、ax²+bx+c=0のとき、x=(-b±√(b²-4ac))/2aとなる解の公式に代入してxの解を求める計算問題と考えると簡単ですね。ただ、この問いはxの係数が偶数であるため最後に約分しなければなりません。このタイプの問題は今年度、初めて出題されました。そのため、正答率も昨年度は77.6%だったのが今年度はすこし低くなり59%でした。実は、xの係数が偶数のときの2次方程式の解き方は公式に代入するより(x+m)²=nの形に直して平方根の考え方で解くことがミスを少なくするポイントです。つまり、次のように解くことができれば万全ですね。
X²+8X+6=0
X²+8X=-6
X²+8X+16=-6+16
(X+4)²=10
X+4=±√10
X=-4±√10
ポイントはxの係数8の半分の2乗を両辺に加えることだけですが、何度も練習を繰り返すことが肝心です。この解き方ができれば、因数分解を使う解き方は簡単に思えてきますね。ただし、乗法公式・因数分解・平方根これらの学習ができていることが必要です。とくに平方根の学習は、これからの関数・図形で大変重要です。しっかり中学校や典和の講義を聞いてください。
出題4:関数
回答4:関数
特にグラフ問題は難易度が高いです。中でも一次関数と二乗に比例する関数の融合問題は毎年必ず出題されています。それだけに今からしっかり対策をしていきたい単元です。まず、解は(1)y=3/2x+5 (2)(-6/5,2)で、正答率は(1)が54.5% (2)は19.7%でした。(2)の解法は、四角形ABCDは長方形、A(2,8)で、D(-2,2)よりC(2,2)だから、AC=6、DC=4となり四角形ABCDの面積は24となる。これにより△ACE=48/5からEC=16/5を求めると点Eのx座標は2-16/5=-6/5と求めていくわけですが、面積比から求めていくともっと簡単になることを学習してしまえば、解くスピードが速くなり、全体の得点もより高くできるはずですね。つまり△ADC:△ADE=2、5:0.5=5:1よりDC:DE=5:1よってDE=4×1/5=4/5したがって点Eのx座標は-2+4/5=-6/5
つまり、良問には解法がいくつかあるので、その中から最短で解を導き出すことが受験では必要だということです。
出題5:確率
回答5:確率
確率は入試で必ず出題される分野ですが、学習するのは中学2年生の3学期だけです。そのため、それほど難しい問題は出題されない傾向にあります。小学生の時ある程度、場合の数について学習しているので、苦手意識を持つ生徒もあまりいない分野かと思います。それだけに必ず正解したい問題です。上の問題は2017年度茨城県県立高校入試問題の大問3(3)です。解は 4/25 で正答率は56.1%でした。高校入試の確率は、しっかり場合の数を数えることが大切です。数え方は樹形図・表を使うのが良い方法ですが、どちらを使うかの判断は県立高校入試であれば、サイコロを二つ転がす場合以外は樹形図を利用することが良いとされています。これは県立高校の入試で出題される、場合の数の最大数が36通りだからです。当然、高校の確率で学ぶ公式を使うと便利なのはわかっていますが、県立高校の受験では、すべての場合を書き出してみることは大切です。そうすれば間違えた場合、確認も楽なのでミスが減ります。この問題の正答率は高いですが、高いレベルでの受験となれば間違えてはいけない問題です。たくさんの問題演習をして受験に備えてください。
出題6:証明
回答6:証明
数学が好きな生徒は結構見かけますが、証明問題を解くのが好きな受験生は、ほとんど見かけません。多くの生徒は練習不足のまま受験しています。しかし、毎年入試に必ず出題されているのですから、面倒だと言わず、しっかり学習してほしいと思います。茨城県立高校入試の証明の問題は、合同証明か相似証明のどちらかが出題されています。2017年は相似証明でした。4点と少ない配点のため難易度も高くはありません。それだけに高得点を目指す受験生にとって失敗したくない問題です。上の問題は2017年度大問5(1)です。正答率は27.5%でしたが、部分点を取った受験生は多かったと思われます。大切なことはEF//BDより同位角は等しい、つまり平行線の同位角は等しいことをきちんと書くことです。同位角は平行線のときのみ等しくなります。このことは、錯角も同様です。証明は数学で学ぶ重要な分野であり、決しておろそかにしてはなりません。合同・相似条件の全パターンを使う問題に慣れておく必要があります。11月の全県模試では合同証明で、出題率の低い『3組の辺がそれぞれ等しい』が出題されて驚きました。では、どうすれば、証明問題の正答率は上がるのかというと、必ず、信用のおける人物に客観的に見てもらうことです。自分で解いたときには大丈夫だと思う答案も、他の人に見てもらえば、ミスを発見してもらえる可能性が高くなります。これを繰り返していけば、証明の能力は格段に上がっていきます。ぜひ、典和の講師に証明の添削をしてもらって下さい。いつでも待っています。
出題7:平面図形
回答7:平面図形
図形、平面図形の計量について考えてみようと思います。(1)証明(2)図形の計量、のパターンは、他県ではよく見かけますが茨城県では出題され始めて2年目という新しい形式の問題です。上の問題は2017年度茨城県立高校入試問題大問5(2)です。解答は 5:1 正答率は23.8%でしたが、2016年度は7.2%と難易度の高い問題です。
解き方は
△AEF∽△ABDよりEF:BD=1:2
△DFH∽△BCHよりDH:BH=1:2
また△EFG∽△DHGよりFG:HG=3:2
FH:CH=1:2よりCH:HG=5:1
補助線を使わないで解ける問題なので難易度が高いとは言えませんが、それでも多くの受験生は苦労した問題だと考えられます。また、上の補助線を引いた図のようにBAとCFの延長線の交点をIとすると
△IEG∽△CDGよりIF:CF=3:2
△IBH∽△CDHよりIH:CH=2:1
したがってCH:HG=5:1と導くことができます。平面図形の計量は数学の問題の中でも目立つ分野ですし、解きこなせれば高得点を狙えます。典和の冬期講習、大晦日・正月特訓でも図形の難問を数多く解いてきました。まず、1月中旬から行われる私立高校の入試で高得点を目指すためにも確実に教科書以上の知識を手に入れられるよう努力を続けてください。
出題8:空間図形
回答8:空間図形
上の問題は2017年度大問8(2)です。解答は √39/4 正答率は 2% でした。低いときには正答率が0になるときもある問題です。解法は
AH=h GH=x DH=6-x と置き
三平方の定理より
h2=22-x2 h2=52-(6-x)2
22-x2=52-(6-x)2
x=5/4 より△AGHで三平方の定理からAHの長さを求めていきます。
難しいと思いますが、解き方は教科書に載っているので、時間さえあれば解けた受験生は結構いたと思います。ポイントは展開図からAG・GD・ADの長さを読み取ることです。数学の得意な受験生は、この問題を正解すれば100点をとれることになりますので難しくてもしっかり解く時間を残しておくことが重要です。そのためには、これ以前の問題を解くスピードが大切です。これまでに紹介してきた問題、特に大問3をいかに効率よく解くかで、高得点がとれるかが決定していきます。県立高校入試本番までわずかの日数となってきました。最後まであきらめず、モチベーションを保ったまま受験に臨んでください。応援しています。
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